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福祉専門職員配置等加算とは|3区分の要件と単位数、割合の計算手順

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福祉専門職員配置等加算とは、社会福祉士などの有資格者の割合や、常勤職員の割合、勤続年数に応じて算定できる障害福祉サービスの加算です。区分は(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の3つで、生活介護や就労継続支援B型では1日15単位・10単位・6単位です(2026年11月時点)。この記事では、区分ごとの要件、サービス別の単位数、割合の計算手順と、算定後に職員が入れ替わったときの注意点を整理します。

福祉専門職員配置等加算の3区分と要件

(Ⅰ)(Ⅱ)は有資格者の割合、(Ⅲ)は常勤職員の割合または勤続年数で判定します。いずれも基準になるのは、指定基準で配置する「直接処遇職員」です。

区分 要件
(Ⅰ) 直接処遇職員として常勤で配置されている従業者のうち、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師の割合が100分の35以上
(Ⅱ) 同じ割合が100分の25以上
(Ⅲ) 次のいずれか
ア:直接処遇職員の総数(常勤換算)のうち、常勤で配置されている従業者の割合が100分の75以上
イ:直接処遇職員として常勤で配置されている従業者のうち、3年以上従事している従業者の割合が100分の30以上

就労移行支援と就労選択支援では、(Ⅰ)(Ⅱ)の資格に作業療法士も含まれると通知に書かれています(出典:厚生労働省「報酬算定基準の留意事項通知」新旧対照表/2026年11月時点)。ただし、国の概要資料では就労選択支援の資格に作業療法士が書かれていないため、就労選択支援で作業療法士を数える前に、届出様式で確認してください。

「常勤」は正規雇用のことではない

通知でいう「常勤で配置されている従業者」は、正規か非正規かを問いません。各事業所で定めた常勤の従業者が勤務すべき時間数に達している人を指します。雇用形態の名前ではなく、勤務時間で確認してください。常勤の考え方は常勤換算の計算方法の記事でも整理しています。

「3年以上従事」の数え方

(Ⅲ)のイの「3年以上従事」は、加算の申請を行う前月の末日時点の勤続年数で見ます。当該事業所での年数に加えて、同一法人が経営する障害福祉サービス事業所や社会福祉施設等で、利用者に直接サービスを提供する職員として勤務した年数も含めることができます。非常勤で勤務していた期間も含めます。法人内で異動してきた職員は、前の事業所の年数を確認してから計算すると、取りこぼしを防ぎやすくなります。

サービス別の単位数

単位数はサービスによって異なり、通所系は1日15・10・6単位、グループホームなどは1日10・7・4単位です。主なサービスは次のとおりです(出典:厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」/2026年11月時点)。

サービス (Ⅰ) (Ⅱ) (Ⅲ)
生活介護、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、児童発達支援、放課後等デイサービス 15単位/日 10単位/日 6単位/日
共同生活援助(グループホーム)、療養介護、宿泊型自立訓練 10単位/日 7単位/日 4単位/日
自立生活援助 450単位/月 300単位/月 180単位/月

冒頭の表の3区分の要件は、障害者総合支援法側の通知によるものです。児童発達支援と放課後等デイサービスも、児童福祉法側の通知で割合の基準は同じです(出典:こども家庭庁「児童福祉法に基づく報酬算定基準の留意事項通知」)。対象となる職種の扱いは、指定権者の案内と届出様式で確認してください。

生活介護は(Ⅰ)(Ⅱ)と(Ⅲ)を併せて算定できる

生活介護では、(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定している場合でも(Ⅲ)を算定できると通知に書かれています。就労継続支援やグループホームの該当箇所に、同じ一文はありません。令和6年度改定前は、どのサービスも(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)のいずれか1つを算定する仕組みで、併給が認められたのは生活介護です。生活介護以外では、いずれか1つと考えて計算し、迷うときは指定権者に確認してください。

月額のイメージ

金額に置き換えると、区分の差が判断しやすくなります。次は計算の例で、1日平均20人が月22日利用し、1単位10円と仮定しています。実際の単価は地域区分やサービスで異なります。

  • (Ⅰ)15単位×20人×22日=6,600単位(約6.6万円)
  • (Ⅱ)10単位×20人×22日=4,400単位(約4.4万円)

この条件では、(Ⅰ)と(Ⅱ)の差は月約2.2万円です。資格取得の支援にかかる費用や、職員の負担と見比べる材料になります。

割合を計算する手順

計算は「対象の職員を確定する→分母と分子を数える→区分に当てはめる」の順に進めます。

  1. 指定基準で配置している直接処遇職員を、職種ごとに書き出す
  2. そのうち常勤の人数を数える(これが(Ⅰ)(Ⅱ)の分母)
  3. 常勤のうち、対象資格を持つ人数を数える(これが分子)
  4. 資格は登録証などの写しで確認し、保管場所を決める
  5. (Ⅲ)は、常勤の割合と勤続3年以上の割合の両方を計算する

たとえば、常勤の直接処遇職員が10人で、うち4人が介護福祉士などの有資格者なら、割合は40%で(Ⅰ)の水準です。兼務のある職員には注意が必要です。国のQ&A(厚生労働省「平成21年度障害福祉サービス報酬改定に係るQ&A」)では、管理者は直接処遇職員の業務を行う時間が常勤の勤務時間数に達していれば計上でき、常勤のサービス管理責任者は算入できないとされています。古いQ&Aなので、非常勤で兼務する場合の扱いも含め、計算の前に指定権者へ確認してください。

多機能型事業所は全サービスを合わせて計算する

多機能型事業所と障害者支援施設は、事業所内のすべてのサービス種別の直接処遇職員を合わせて要件を計算し、満たしていれば全利用者に算定します。生活介護の生活支援員を0.5人分、就労移行支援の職業指導員を0.5人分というように、複数の直接処遇職員として常勤の時間を勤務する人は「常勤で配置されている従業者」に含めます。サービスごとに分けて計算すると判定を誤るので注意が必要です。

届出と、要件を満たさなくなったときの対応

単位数が増える加算の届出は、毎月15日以前なら翌月から、16日以降なら翌々月から算定を開始します。月の後半に要件が整ったときは、開始が1か月遅れることを見込んでおきましょう。

注意したいのは算定を始めた後です。割合は一度満たせば終わりではありません。先ほどの例で有資格者1人が退職し、後任が無資格の職員なら、割合は30%に下がり、(Ⅰ)の水準を下回ります。この例では(Ⅱ)の25%は満たすので、(Ⅱ)への変更も含めて指定権者に確認します。

通知では、加算等が算定されなくなる状況が生じた場合は速やかに届け出ること、事実が発生した日から算定を行わないこととされています。届出をせずに請求した場合は不正請求となり、支払われた分は返還の対象になります。悪質な場合は指定の取消しで対処するとされ、利用者負担分の返還も必要になります。該当するときは早めに指定権者へ相談してください。

ポイント:常勤職員の入退職や資格取得があった月は、割合を計算し直す。この確認を月次の業務に組み込むと、気付かないまま請求を続ける事態を防ぎやすくなります。

算定に向けて施設でできることと、相談したいライン

まずは自施設で次の3点を確認します。要件を満たしているのに届出をしていない例は、加算の取りこぼしを防ぐ記事でも取り上げています。

  • 職員の資格を一覧にして、資格の確認書類がそろっているか
  • 法人内の前職の年数や非常勤の期間を、勤続年数に入れて計算したか
  • 入退職があった月に、誰が割合を計算し直すか決まっているか

一方で、職種の扱いが判断しにくい、多機能型で計算が複雑、過去の請求に不安があるといった場合は、指定権者への確認に加えて、専門家への相談も選択肢です。報酬の返還が関わるような場合は、届出書類は行政書士、法的な判断は弁護士など、内容に応じた専門家への相談をおすすめします。

資格者を増やす取り組みは、加算のためだけでなく、職員の育成や定着とも関わります。Engoodは自社で障害福祉施設を20年以上運営してきた立場から、加算の取りこぼしの是正と適正な取得を支援しています。加算最適化の支援では、体制の棚卸しから一緒に整理します。成果を保証するものではありませんが、横浜・神奈川を中心に全国からオンラインでもご相談いただけます。初回相談・経営診断は無料です。

※要件・単位数は報酬改定で変わることがあります。最新の告示・通知と、所管の指定権者の案内を確認してください。

出典:厚生労働省ホームページ「報酬算定基準の留意事項通知 新旧対照表」「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」「平成21年度障害福祉サービス報酬改定に係るQ&A」、こども家庭庁「児童福祉法に基づく報酬算定基準の留意事項通知」。本記事では、これらの内容をEngoodが要約・編集して紹介しています。

よくあるご質問

非常勤の有資格者は(Ⅰ)(Ⅱ)の割合に入りますか?
常勤の勤務時間に達していない人は、(Ⅰ)(Ⅱ)の分母にも分子にも入りません。(Ⅰ)(Ⅱ)の割合は、直接処遇職員として常勤で配置されている従業者のうち有資格者が占める割合で見ます。ここでいう常勤は正規・非正規を問わず、事業所で定めた常勤の勤務時間に達しているかで判断します。個別の扱いは指定権者にご確認ください。
勤続3年は同じ法人の別の事業所の年数も数えられますか?
同一法人が経営する障害福祉サービス事業所や社会福祉施設等で、利用者に直接サービスを提供する職員として勤務した年数を含めることができます。非常勤の期間も含みます。時点は加算の申請を行う前月の末日です。
職員が退職して割合を下回ったらどうすればよいですか?
加算等が算定されなくなる状況が生じた場合は、速やかに届け出ることとされており、事実が発生した日から算定を行いません。届出をせずに請求すると不正請求となり返還の対象になるため、早めに指定権者へご相談ください。
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